幅広い年代になじみの深い育毛剤、カロヤン

カロヤンと聞くと、あなたはどんなことを思い浮かべますか?

 

昔からある育毛剤としてすっかりおなじみですが、カロヤンのコマーシャルで「髪」という漢字を覚えたという人も多いのではないでしょうか。

 

右上の3本が抜けて、「長」と「友」が残る映像は、「抜け始めて、髪は長〜い友だち」というナレーションとともに、キョーレツに刷り込まれたものです。
(「長」を部首形にしないで×をもらう人も多かったようですが…)

 

そんなインパクトのあるコマーシャルを引っさげた衝撃的なデビューから、もうすでに40年以上が経つ、第一三共ヘルスケア株式会社のカロヤンシリーズ。

 

リアップなどのニューウェーブに押されながらも、いまだに売れ続けているのですから、本当に薄毛に悩む人の「長〜い友だち」ですよね。

 

ほかに類をみないほどの息の長い育毛剤、カロヤン。
いったい、この小瓶にどんなヒミツが隠されているのでしょうか?

ルーツは医療用医薬品?カロヤンの誕生秘話


第一製薬(当時)から初代カロヤンと『カロヤンハイ』が発売されたのは、1973年のことでした。

 

有効成分は、カルプロニウム塩化物。

 

これは、皮膚科で脱毛症によく処方される『フロジン外用液』の主成分です。

 

1968年に医療用医薬品として認可されたフロジン外用液は、やはり第一製薬が開発したもので、フィナステリドミノキシジルはもちろん、AGAの概念すらまだなかった当時の、代表的な脱毛症治療薬でした。

 

現在でも、健康保険が適用される脱毛症用の医療用医薬品として、広く使われています。

 

それを一般用医薬品として開発しようというプロジェクトが始まったのは、もう50年近くも前のことでした。

 

カルプロニウム塩化物には、局所的に血管を拡げて血流をよくする作用があります。

 

それを頭皮に塗ると、血液によって運ばれる栄養素や酸素が毛根へ充分に届くようになり、発毛の促進につながるというわけです。

 

フロジン外用液には、そのカルプロニウム塩化物が5%配合されています。

 

しかしカルプロニウム塩化物は、その血管拡張作用のため、発汗や炎症、かゆみなどの副作用が出ることがあるのです。

 

5%が治療効果を上げるには最適の濃度なのですが、医師の指導のない一般用医薬品として発売するには、少々不安がありました。

 

薬局で買える育毛剤にするには、もう少し低めの配合率にする必要があったのですね。

 

そこで、全国の医療機関で849人を対象に臨床試験が大々的に行われました。
育毛関連商品でこれだけ規模の大きい臨床試験は、当時としては前代未聞だったとのこと。

 

その結果、カルプロニウム塩化物濃度が0.5%でも75%の有効性が認められることがわかったのです。

 

心配された副作用は、頭皮が赤くなるなどの軽度のものが2.5%
これなら大丈夫だろう、とGOサインが出たのでした。

 

そして、カルプロニウム塩化物0.5%配合のカロヤン、1.0%配合の『カロヤンハイ』が発売されるに至ったのです。

 

カロヤンシリーズの長〜い歴史


1973年にデビューした、カロヤンシリーズ。
その40年以上に渡るヒストリーを覗いてみましょう。

 

ちなみに、シリーズの中でもカルプロニウム塩化物が配合されている製品は「発毛促進剤」(医薬品)と分類されています。

 

このほかにも、ジェット噴射式育毛トニックの「育毛剤」(医薬部外品)や、薬用シャンプー・コンディショナー(医薬部外品)もそろっているのですが、ここでは発毛促進剤だけを見ていきましょう。

 

カロヤンと『カロヤンハイ』が1973年に産声を上げたあとも、さまざまな改良が重ねられていき、殺菌成分や抗ヒスタミン剤、角質軟化剤などを加えた『カロヤンS』が1979年に発売されました。

 

1990年には脂質除去作用のあるカシュウチンキと、毛根刺激作用のあるチクセツニンジンチンキという2つの生薬を配合した『カロヤンアポジカ』と『NFカロヤンアポジカ』が続きます。

 

これに湿潤剤キトフィルマーをプラスして、『カロヤンアポジカα』、『NFカロヤンアポジカα』として1997年に生まれ変わりました。

 

さらに1999年には、殺菌力や抗菌力、収斂作用、細胞増強作用のあるヒノキチオールを配合して、『カロヤンアポジカΣ』、『NFカロヤンアポジカΣ』としてバージョンアップ。

 

2004年には塩化カルプロニウムを2%にアップした『カロヤンガッシュ』と『NFカロヤンガッシュ』が誕生。

 

2%はOTC医薬品の最大量となっています。

 

『NFカロヤンガッシュ』は2007年にリニューアルし、現在も製造・販売が続いています。

 

『NFカロヤンアポジカΣ』も同様で、2010年に刷新されて今に至ります。

 

そして2015年には、カロヤンプログレシリーズが登場。

 

『カロヤンプログレ』、『カロヤンプログレEX』はドライ用・オイリー用と頭皮の状態によって選べるきめ細やかさで、オイリー用には皮脂の過剰分泌をおさえるピリドキシン塩酸塩が入っています。

 

また、カロヤンシリーズ唯一のジェルローションである『カロヤンプログレGL』も開発され、局所的な薄毛にも液ダレせずに塗ることができます。

 

このプログレシリーズには、『NFカロヤンアポジカΣ』のカシュウチンキやチクセツニンジンチンキ、ヒノキチオール(『カロヤンプログレGL』は除く)も配合され、カロヤンシリーズの集大成といった趣です。

 

その中でも、第一三共ヘルスケアのイチオシは、『カロヤンプログレEX』。

 

ほかのプログレは塩化カルプロニウムが1%なのに対し、EXは2%配合で、現在製造・販売されているカロヤンシリーズのエース的存在といってもいいでしょう。

 

このほかにも、女性用や若者向けのものなど、時代に合わせて多くの発毛促進剤が開発・製造されてきましたが、現在は『カロヤンS』、『NFカロヤンアポジカΣ』、『NFカロヤンガッシュ』、『カロヤンプログレEX O(オイリーのO)』、『カロヤンプログレEX D(ドライのD)』、『カロヤンプログレ O』、『カロヤンプログレ D』、『カロヤンプログレGL』といったラインナップです。

 

カロヤンシリーズは、まさに時代とともに歩んできた育毛剤という感じですね!

 

カロヤンシリーズの成分は以下の通り。

 

カロヤン プログレEX O

成分 分量(100mL中)
カルプロニウム塩化物水和物 2.18g(カルプロニウム塩化物として2g)
チクセツニンジンチンキ 3mL(原生薬として1g)
カシュウチンキ 3mL(原生薬として1g)
ピリドキシン塩酸塩 0.03g
ヒノキチオール 0.05g
パントテニールエチルエーテル 1g
l-メントール 0.3g

(添加物)ヒドロキシプロピルキトサン液、エタノール、pH調節剤、黄色5号
※カロヤン プログレEX O の成分表より。

 

カロヤン プログレEX D

成分 分量(100mL中)
カルプロニウム塩化物水和物 2.18g(カルプロニウム塩化物として2g)
チクセツニンジンチンキ 3mL(原生薬として1g)
ジフェンヒドラミン塩酸塩 0.1g
ヒノキチオール 0.05g
パントテニールエチルエーテル 1g
l-メントール 0.3g

(添加物)dl-ピロリドンカルボン酸Na、エデト酸Na、グリセリン、ヒアルロン酸Na、ヒプロメロース、エタノール、pH調節剤、黄色5号
※カロヤン プログレEX D の成分表より。

 

リアップより売れている?根強い人気のカロヤン


ちょっぴり古臭いイメージのあるカロヤンシリーズですが、40年以上も製造・販売が続いているのは、それだけ支持されているということ。

 

その証拠に、NPO法人日本オンラインドラッグ協会が発表した、ある会社の年間医薬品売り上げ順位(2008年)を見てみると、32位に『NFカロヤンガッシュ』、88位に『NFカロヤンガッシュ』がランクインしています。

 

すべてのOTC医薬品の中で、この順位はかなりのものです。

 

この統計は、医薬品のインターネット販売について、侃侃諤諤の議論があった際に集計されたものなので、プログレシリーズはまだ発売されていません。

 

現在はもう少し違ったランキングになっていることが予想されます。

 

そして、最近行われたドラッグストアに売れ筋を聞いてまわるという調査では、案の定『カロヤンプログレ D』が育毛関連商品でトップというところが多い模様。

 

意外にも、リアップシリーズよりランクが上なのです。

 

リアップ関連製品は、先ほどご紹介した売り上げ順位でも、100位以内に入っていません。

 

これはどうやら、カロヤンは最新のものに人気が集中するのに対して、リアップシリーズは、『リアップ』、『リアップ プラス』、『リアップ ジェット』、そして『リアップ X5 プラス』と分散して売れているようです。

 

それにしても、リアップをおさえてのランクインはスゴイ!

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薄毛が気になり始めたら育毛剤?AGA治療?効果を知って対策

カロヤンに第2類医薬品と第3類医薬品があるワケ


一般的な育毛剤は、医薬部外品が多いもの。

 

しかしカロヤンの発毛促進剤は、すべて医薬品となっています。

 

ところで、カロヤンシリーズには、第2類医薬品と第3類医薬品があるのをご存知ですか?

 

『カロヤンS』は第2類医薬品で、そのほかは第3類医薬品という分類です。

 

第2類医薬品は、第3類医薬品よりも作用や副作用が強く出やすいとされ、より注意が必要な医薬品とされています。

じゃあ、ほかのカロヤンより、昔ながらの『カロヤンS』のほうが効きそう!なんて思いがちですが、どうやらそういうことでもないようです。

 

医薬品の分類は、その製品ごとの性質ではなく、含有している成分で決まります。

 

これは、2009年施行の改正薬事法(当時)で決められたもので、塩化カルプロニウムは第3類医薬品に分類されています。

 

そして『カロヤンS』には、第2類医薬品として分類されているサリチル酸が入っているのです。

 

サリチル酸は、湿布薬にもよく使われている成分で、角質軟化作用があるため、薬剤の浸透を高める効果があるのですね。

 

しかし、過敏症状や発赤、紅斑が見られることがあり、動物実験では催奇形作用が確認されたとのこと(といっても経口投与ですが)。

 

それに、ライ症候群という原因不明の小児疾患の発病に、サリチル酸系製剤が関わっている可能性が指摘されていることもあり、慎重に扱う必要があるため、第2類医薬品の成分として分類されたのでしょう。

 

とはいえ、特に注意が必要なのは、解熱鎮痛剤などで経口服用する場合のこと。
皮膚表面に使うだけなら、そんなに深刻な副作用の心配はありません。

 

そんな成分を浸み込みやすくする作用があるサリチル酸が入っているのなら、やっぱり『カロヤンS』が一番効果が高いのでは?と感じますが、塩化カルプロニウムの濃度は1%で、あまり期待はできません。

 

浸透性より、やはり有効成分の多さがものをいうのですね。

 

それに、後発品のほかのカロヤンには配合されていない点を考えると、サリチル酸の浸透力アップ作用には、それほど意味があるわけではなさそうです。

 

薬事法が改正された当時には、すでにカロヤンシリーズはもちろん、『カロヤンS』も発売されていたので、期せずして自動的にこのように分類されただけで、第2類医薬品だから第3類医薬品より効く、という単純なことではないのですね。

 

医薬品なら効果アリ!?


カロヤンは医薬品ということで、ほかの医薬部外品の育毛剤より効果が高そうな印象です。

 

実際に脱毛症の治療薬として医療現場で使われている塩化カルプロニウムが入っていますし、育毛をサポートするパワーはあるでしょう。

 

しかし、発毛力としての実力は、実はそれほどでもないのです。

 

塩化カルプロニウムは、日本皮膚科学会が出している男性型脱毛症診療ガイドラインでも、「行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がない」という推奨度C1の評価なのです。

 

ましてや、AGAの大きな原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)を抑える効果はまったくないので、いくら血流を良くしたところで、進行を食い止めることは難しいのですね。

 

カロヤンシリーズは、壮年性脱毛症や粃糠性脱毛症、円形脱毛症、びまん性脱毛症、さらに女性の脱毛にも使えるという汎用性の高い育毛剤ですが、AGAにどれだけ太刀打ちできるかとなると…

 

かなり心細いことがわかりますよね。

それに、塩化カルプロニウムを2%に増量した新製品を出す際に、これまで「発毛促進」という効能・効果を「発毛」で承認申請を行ったところ、「OTC医薬品で発毛を謳えるのはリアップのみ」と医薬品医療機器総合機構(PMDA)に却下されたという経緯があります。

 

ちなみにリアップに含まれているミノキシジルは、男性型脱毛症診療ガイドラインでは「行うよう強く勧められる」の推奨度Aという評価です。

 

カロヤンシリーズは「発毛剤」ではなく、あくまでも「発毛促進剤」なのですね。

 

カロヤンを使うメリットって?


AGAを改善するには頼りないカロヤンですが、脱毛症の治療に使われる塩化カルプロニウムが配合されていますし、40年以上支持されてきた実績がありますので、まったく意味がないわけではありません。

 

副作用の心配もほとんどないので、安心して使えるという点も強みです。

 

AGA治療に使われるミノキシジルなどの薬剤で副作用が起こってしまった人やそのおそれのある人、頭皮の血流の滞りが気になっている人、薄毛に悩んでいる奥さんと一緒に使いたい人(カロヤンはすべて男女兼用)などには、安心しておすすめできる育毛促進剤です。

 

刺激が少ない分、強力に効くということもありませんが、数は少ないもののカロヤンで生えてきたという口コミもありますので、使わないよりはマシといったところでしょうか。
やさしい使い心地ですしね。

 

でも、しっかりAGAを改善したいのであれば、やはりOTC医薬品を使うより、専門クリニックに行くのが一番!

 

副作用が出たとしても、医師の指導のもとに代替治療に切り替えることができますので、コントロールも可能です。

 

やはり育毛に関しては、やさしいだけでは物足りないのかもしれませんね…

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