すべてはプロペシアから始まった

最近、髪の毛が薄くなってきたな…と不安を抱いているなら、プロペシアという名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。

 

かくいう私も、不安になって色々と調べていく中でその存在を早い段階で知りました。

 

プロペシアは、服用タイプのAGA治療薬として世界で初めて認可され、AGA治療の幕開けに一役買った画期的な薬なので、それも当然かもしれません。

 

でも、薄毛に悩む人からしたら、気になるのはプロペシアの知名度もさることながら、その中身ですよね。

 

AGAにどのくらい効果があるのか、副作用はないのか、かかる費用など、プロペシアの気になるところを、くまなくチェックしていきましょう。

 

プロペシアの主成分「フィナステリド」とは?


プロペシアはアメリカの製薬会社メルク社が開発し、日本ではメルク社の日本法人である万有製薬(シェリング・プラウ社と事業統合し現在はMSD株式会社。以下、MSD)が輸入販売を始めました。

 

プロペシアとは薬の商品名で、その主成分がフィナステリドです。

 

これはもともと、メルク社が前立腺肥大症や前立腺がんの治療のために開発した、抗アンドロゲン薬です。

 

アンドロゲンとは男性ホルモンの総称で、フィナステリドは、男性ホルモンを抑えることによって前立腺に関わる疾患を改善させる薬効を持っています。

 

ところが、このフィナステリドを服用した前立腺疾患を持つ患者の中に薄毛が改善されたり、多毛症になったりというケースが多発しました。

 

そこで「これは薄毛治療に使えるのでは?」ということで研究が始まり、低用量バージョンのプロペシアがAGA治療薬として認可されたのです。
つまりフィナステリドの発毛効果は、本来は副作用だったのですね。

 

肝心の効果は?


日本でも、MSDがプロペシアの臨床試験を行って臨床試験データを公開しています。

 

検証内容
  • フィナステリドの含有量が0.2mg、1mgの2種類のプロペシア
  • プラセボ(偽薬)を服用

上記を1年間服用。二重盲検試験。

検証結果

  プラセボ フィナステリド(0.2mg) フィナステリド(1mg)
改善が見られた 6% 54% 58%
変化なし 72% 41% 40%
進行が見られた 22% 5% 2%

※スマートフォンでご覧の方は横にスクロールできます。

 

改善率は6割弱とのことですが、プラセボグループのたったの6%と比べると、その差は歴然です。

 

それに、変化なしだった人を進行が食い止められていると見ると、95〜98%の人になんらかの効果があったと考えることができます。

 

また、1mgのグループのその後を追ってみると、2年目には68%、3年目では78%の人に改善が見られたとのことです。

 

薬は、長期服用によって体が慣れて効果が薄れる場合もあるのですが、プロペシアはその心配がないばかりか、さらに効果が期待できるようですね。

 

プロペシアがAGAに効くメカニズム


プロペシアの効果がわかったところで、なぜAGAを改善させられるのかを見ていきましょう。

 

AGAの主な原因のひとつに、毛母細胞の働きを邪魔する男性ホルモンDHT(ジヒドロテストステロン)が挙げられます。

 

DHTは、毛乳頭にもともと潜む還元酵素の5αリダクターゼと、男性ホルモンのテストステロンが結合してできるホルモンの一種です。

 

フィナステリドは、分子構造がテストステロンとよく似ているため、5αリダクターゼがテストステロンと勘違いして結びつき、DHTの生成をブロックしてくれるといった役割を果たしてくれます。

 

そしてDHTは皮脂分泌にも作用し、頭皮を脂ぎらせる要因にもなるので、生成をおさえることで頭皮環境を改善することにもなるのです。

 

DHTのせいで薄毛になるなら、わざわざ作り出さなくていいのに、と文句のひとつも言いたくなりますが、胎児のときには男性器の形成や成長をうながしてくれるという、ホルモンなのです。

 

そのため、おなかの中にいるときにDHTは必要不可欠ですが、生後はAGAや前立腺肥大、ニキビなどの原因となり、よく「悪玉男性ホルモン」などと呼ばれてやっかいもの扱いされるようになります。

 

気になる副作用は?


効果バッチリのプロペシアですが、国内の1年間の臨床試験で、約4%の人になんらかの副作用が表れたという報告があります。

 

かゆみ、じんましん、血管性浮腫などの皮膚症状や、胃部不快感、うつ症状、そしてやはり精力減退、勃起機能不全(ED)、射精障害などの男性ホルモンに関係する症状も見られます。

 

MSDからは、肝機能障害を引き起こす可能性がある、という発表もあって少々不安ですが、これらの副作用は、プラセボを服用したケースとあまり違いがないとの説もあります。

 

女性の服用は注意!

気をつけなければならないのが、女性の服用です。

 

そもそもプロペシアは女性の薄毛には効果がないばかりか、妊娠中や妊娠を望む女性、授乳中の女性が誤って飲んでしまうと、胎児や乳児の生殖器官の発達に悪影響を及ぼしてしまう危険性があります。

 

皮膚からも吸収される性質があるので、プロペシアに触れるのも避けてください。

 

割れた薬は表面のコーティングがされていない部分が露出していますので、特に注意しましょう。

 

未成年も要注意!

ホルモンバランスがまだ安定していない未成年も服用は避けるべきです。

 

プロペシアは、思春期以降の薄毛であるAGAの治療薬なので、未成年が服用することを想定して作られていません。有効性も安全性も不確かなものなので、安易に手を出してはいけません。

 

また、AGAではない人でも毎日毛は抜けるものなので、若いうちから過度に抜け毛に反応し過ぎないようにしましょう。

 

もしかして、AGAかも? 抜け毛はどれぐらいなら問題ないのかなどを知りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。

 

【関連記事】この抜け毛、もしかしてAGA?早めのチェックでわかる傾向と対策

 

用量が多ければいいというわけではない

プロペシアではありませんが、アメリカの食品医薬品局(FDA)は、メルク社の前立腺疾患の治療薬プロスカー(フィナステリド5mg配合)の継続的な服用が、前立腺がん発症のリスクを高めると報告しています。

 

プロスカーは日本で認可されていない薬ですが、個人輸入などで入手できるため、注意が必要です。

 

含有量が高いほうが効果も高いと思われがちですが、プロペシアの0.2mgや1mgでも十分に効果が認められていますので、わざわざプロスカーに手を出す必要はありません。

 

厚生労働省が認可していないのは、やはりなんらかの理由があるのでしょう。

 

そう考えると、認可されているプロペシアは、用量用法を守ってさえいれば、体に変調をきたすといったことは少ないと考えられますが、服用を始めてから体調に変化が生じたときには、すぐに医師に相談するようにしましょう。

 

プロペシアの入手方法


プロペシアは医療用医薬品なので、医師による処方が必要になります。

 

まずはAGA専門のクリニックや病院、一般病院の薄毛外来などで診察を受けてください。

 

AGA治療はすべて自由診療となり、健康保険は利きませんので、一般病院では月額10,000〜15,000円、AGA専門の医療機関では30,000円前後が平均的な治療費となります。診察代込みとはいえ、結構かかりますよね。

 

高いから個人輸入で!は危険!
「そんなに払いたくないけどプロペシアが飲みたい!」ということで、個人輸入などで海外のものを安く入手している人もいます。

 

プロペシアは1箱28錠入り(28日分)のものが、5,000〜8,000円(国によって異なります)、ジェネリックのもの(フィンペシア、フィナロ、フィナバルド、フィンカーなど)では100錠入りが2,500〜4,500円ほどなので、かなりリーズナブルに手に入ります。

 

こうやってみると個人輸入の方が安く手に入っていいと感じてしまうかもしれませんが、安全性を考えると、こうした方法での入手はあまりおすすめできません。

 

中には粗悪品も出回っていますし、記載されている成分や含有量などをどこまで信頼していいのか疑問が残ります。また、もしその薬で健康が損なわれた場合、誰も責任をとってくれないのです。

 

プロぺシアを服用する際は、必ず医師の処方で経過観察をしてもらうようにしましょう。

薬効とリスクを知って治療に活かそう


長期間服用することによって、薄毛改善効果がアップするプロペシアは、AGA治療に有効な薬ということがわかったと思いますが、その恩恵を十分に受けるためにも、できるだけ安全に服用していきたいですよね。

 

どんな薬にも副作用はつきものです。正しい知識でリスクをしっかり認識しながら、プロペシアで発毛を目指しましょう。

 

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